標準的な0.5から始まって、0.3、0.7が出て、金属グリップの高級タイプとラインナップを広げてきた絶好調のデルガードから、さらに新製品が発売されます。
その名も「デルガード Type-ER」
一部のユーザーからかなり待望されていた「ラバーグリップ」と、スピード感ある字消しのできる消しゴムユニット、通称「デルイレーサー」を搭載した、「デルガード Type-ER」です。
まずは全体像ですが、ブリスターパックを開けると、シャープの他に、細長いケースがひとつ。何だこれ?
実は、デルガード Type-ERの売りのひとつである、新機構消しゴムの存在により、消しゴムの消費量がかなり増えるであろうことを見越して、消しゴムケースが付いたのです。(ゴムのみの別売りもあり)
それでは個々の特長を見ていきましょう。
ラバーグリップ仕様です。
これを待っていた人は多いのではないでしょうか?
今までにリリースされたデルガードは、すべてグリップ部分がプラスティックか金属のツルツル仕様(ただし滑りにくくするためにウェイブがついている。)でしたから、ラバーグリップ大好きのみなさんはウズウズしていたのではないかと。
うちのこども(中学生)に聞いても、「やっぱラバーグリップがいい。」ということで、ラバーの感触を確かめるべく、何度もにぎにぎしていました。
ここでデザインのこだわりですが、グリップの下の方に、デルガードシステムが垣間見えるよう、窓が設けられています。こういう細部の工夫に、メカ好き男子はグッと来てしまいますね。
さて、デルイレーサーを見てみよう。
そして、話題の「デルイレーサー」ですが、ご覧のように普段はシャープのノック部分であります。
この、小さなデルイレーサーユニットの中に、驚きの仕組みが搭載されていました。
実際にどんなものなのか?
通常の状態、つまり書いているときは、このように消しゴム(真ん中の濃いグレーの物体)はノックの中に入っています。
従来のシャープペンの消しゴムは、キャップが付いていました。あれ、使っているうちにゆるくなってなくしてしまったり、そもそもキャップを取るのが面倒で付属の消しゴムは全く使わなかったりということになります。
それが今回、「キャップレス」になったのですね。
さて、デルガード Type-ERをひっくり返すと、消しゴムが飛び出してきます。飛び出すというか、「ストンと落ちてくる」感じですね。
そして驚くべきことに!落ちてきた消しゴムが、このように、消しても引っ込まずに止まっています。
その止まり方も、頑なに揺らぎなく「固まって」いるわけです。
しかしながら、またノック部分を上にすると、消しゴムは「ストンと落ち」て、元の状態に戻ります。
不思議すぎて、???状態ですが、ゼブラ広報さんがこんな模型を見せてくださいました。
でっかい模型で仕組みを解説。
実物の4倍ほどで作った、仕組みの立体図解。4倍の立体だから、体積的には64倍ほどになる計算でしょうか。かなり巨大で見やすいです。
これを動かしていただきながら、消しゴムがストンと落ちてピタッと止まるメカニズムをご案内いたしましょう。
これが通常の状態。
消しゴムはグレーの物体です、黒い「消しゴムホルダー」に装着されています。
さて、ここからです。
デルガード Type-ERが上下逆さまになると、消しゴムホルダーが重力で下に落ちます。重力なのでストン。極めて自然な現象ですね。
そのときに、赤い「ボール」が、消しゴムホルダーの溝にハマります。
ここからがすごい。
今まで一番奥でおとなしくしていた重い「振り子」が、落ちてきます。
そして消しゴムホルダーとボールがハマった部分をしっかりとロック!
これでホルダーは動かなくなり、同じく消しゴムも固定されるというわけです。
反対に、格納するときは、まず下へ向けると重い振り子が先に落ちて、、、
続いて、押さえのなくなった消しゴムホルダーも、重力にしたがい、ストンと落ちてくる、というわけです。
実際には、この流れが一瞬の間に動作するため、まるでマジックのように見えるわけですね。
当然、このスムーズな動きを完成させるのに、細かな調整をひたすら繰り返しているわけで、完成までに2年半の歳月が費やされているそうです。
参りました。m(_ _)m
ちなみに、だーりおこと内田理央さんもデルガードの虜です。
何回見てもかわいい。(・∀・)
パッケージの、このキャッチコピーにこのデルイレーサーへの思いが込められていますね。
「1秒でも早く」
勉強中も、テスト中も、学生さんは1秒も惜しいのです。受験本番当日ともなればその1秒で人生が変わってしまう人もいるでしょう。そこを解消してあげたい、悔しい思いをしないようにお手伝いしたいという、開発チームの心意気が伝わってくるようです。
そんなことで、付属消しゴムをどんどん使っていただこうという意味で、デルガード Type-ERにはペンケースに収まりやすいスリムな消しゴムケースと、消しゴムのリフィルがふたつ付いているのです。
あ、もうひとつ、いままでのデルガードと異なる点があります。
クリップは不要と判断。
クリップがないのです。広報の方にお聞きしましたら、「メインユーザーである学生さんは、筆箱に入れるためにクリップを重視していないこと、また作りの都合で、ERは構造上、軸径が太くなるので少しでもスリムに抑えようとした」という理由なのだそうです。
なるほど。デザインひとつひとつにも、考え抜かれた理由があるわけですね。こうして積み上げられた工夫と研鑽の結晶が、このデルガード Type-ERだと思うと、勝手に感慨に耽ってしまいます。
しかし悲しいかな、おっさんの目線でこのかっこいい消しゴムケースを見ると、「これ、爪楊枝入れにぴったりじゃね?」と思ってしまう自分もいたりします。なんじゃそりゃ!(でも実際ぴったりでした。)
さて、カラーラインナップはこの6色。
デルガードType-Lxの配色は、ちょっとボーイッシュに寄った感じでしたが、デルガード Type-ERはピンクやバイオレットもありますので、まさに全学生諸君にチューニングされた一本と言えそうです。
わたくし個人的には、シルバー軸が好みかな。
デルイレーサーユニットの赤いラインがたまりません。
ということで、逆さにするだけですぐに消しゴムが使える新機能搭載!進化を続ける心が折れないシャープペン「デルガード タイプER」は11/21(月)ゼブラさんから発売です。お楽しみに~!