【ぺんてる/orenznero(オレンズネロ)】折れない、極細、自動芯出し、マットブラック。オレンズシリーズの最高峰モデルをレポート!(前編)

オレンズネロパッケージ

0.2、0.3mmといった極細芯なのに折れないシャープペンシル「オレンズ」が世に出て3年。通常版に加え、ラバーグリップ、メタルグリップとラインナップが増えたところで、ついにフラッグシップモデルが登場、開発者のみなさんが自らその魅力を語り尽くすというイベントにお招きいただきましたので、何回かに分けてレポートしてみたいと思います。

ぺんてるという会社

新製品のお披露目イベントは、なぜぺんてるがこのモデルを作るに至ったか?という背景から説明が始まりました。

まず、ぺんてるさんは今年70周年だそうです。昨年三菱鉛筆さんが130周年、そして同じく今年ゼブラさんが120周年というところから見ると、若いメーカーに見えますが、実は1960年に世界初のノック式シャープペンシルを世に出してから半世紀以上のシャープペンシル開発の歴史があるメーカーであります。

そして、その開発は常に「新製品第一主義」であることを付け加えておきましょう。

さて、いよいよお披露目です。実は昨年夏のぺんてるさんの展示会で拝見していたのですが、その時から気合いの入り方がすごかったので、現物を前にドキドキであります。

その名は「orenznero(オレンズネロ)」

オレンズネロパッケージ

neroはイタリア語で「黒」であり、まさにこの製品のコンセプトカラーであります。また、「orenznero」は回文になっており、どちらから読んでも「orenznero」という楽しいギミックも仕込まれています。

わたくしなんかはネロというと、ローマ帝国第五代皇帝、暴君ネロを思い出してしまいます。やりたい放題の破天荒なイメージの裏で、実は芸術肌で、市民にも人気があったとされるネロのことを思うと、もしかしてそんなニュアンスも盛り込まれているのかなとか、勝手に想像してごめんなさい。(笑)

そんな「orenznero(オレンズネロ)」ですが、機能的な特長をひとことで表すと、「ノック1回で、極細の文字が折れずに芯がなくなるまで書き続けられる。」というシャープペンシル。そしてデザイン的な特徴は、「グラフ1000やスマッシュから引き継がれる、伝統の細身のマットブラックボディ。」という感じでしょうか。

今までぺんてるが培ってきたそれぞれの要素の頂点を結実させたシャープペンシル、それが「orenznero(オレンズネロ)」だということで、お話が非常に楽しみです。

では、ひとつずつそのこだわりを聞いていきましょう。

「orenznero(オレンズネロ)」のお父さんたち

今回のイベントに登壇されたのは、商品開発本部のみなさん。シャープ企画開発部から、部長の丸山さん、シャープ開発課の安孫子さん、伊藤さん、そしてデザイン室のプロダクトデザイナー柴田さんの4名です。

orenzneroのお父さんたち

最近は、企業の「中の人」ということで、広報の方がSNSなどで一般ユーザーと対話されることも多くなりましたが、「作った人」の生の声というのはなかなか聴けませんのでね。それだけで何だかワクワクしてきます。

しかし、新製品が出るまでには、他にものすごくたくさんの人が関わるわけでして、今回こちらのお父さん4人がイベントの主役であるのはなぜか?という疑問もちょっとだけ生じます。

実はそのわけは、、、(中編へ続く)