某広告代理店さんから、駅に置くスタンプのご依頼を受けた。
よくスタンプラリーなどで置いてあるアレだ。
盗難防止に、チェーンをつけて欲しいということなのだが、そのチェーンをつけるためのワイヤーが硬くて家庭のニッパーでは切れないこと切れないこと。
そこで、、、
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実は東急ハンズの店員さんには硬いよと言われていた。
チェーンやワイヤー(1.2mm)はハンズさんで購入したのですが、親切な女性店員さんがいろいろ教えてくださって、「ワイヤーはかなり硬いので気を付けてくださいね。ご家庭のニッパーなどですと、刃が欠けてしまいますので。」と言われていたのです。
でも、たった直径1.2mmのこの細いワイヤーが切れないわけはないと思い込んでいたわたくしは、6,000円以上する専門のワイヤーカッターは買わずに帰ってきてしまったのでした。
だって今回しか使わないかもしれませんしねぇ。

結果は散々でした。
ご覧のように、ペンチの刃がガタガタになってしまいました。
ワイヤーというのは、金属の糸を撚ってできたもの。三本の矢ではありませんが、小さなものの集合体がこれほど強靭だとは恥ずかしながら知りませんでした。
確かに、簡単にニッパーやペンチで切れてしまうようでは、用をなしません。
頼みの綱は近所の彫刻家さん!
ワイヤーカッターを持ってそうな人はいないか、、、、
ひとりいました。
ご近所の彫刻家、馬塲稔郎さん。彼は、木だけで作るのではなく、自由にいろんな素材を組み合わせて動物をつくる作風で著名な作家さん。
戦隊ヒーロー『ジュウオウジャー』のアジトであるアトリエにも、キリンの作品が貸し出されたほどの有名人。
ということで、馬塲ちゃんにお借りしました!(・∀・)

プロの道具はごつい。
刃の厚みが違うし、ギザギザになってて、なんでもバリバリ切っちゃう感じ。
もう、あっという間にカット作業は済んでしまいました。


もうあとは簡単。
そろえて金具に入れて、キュッとかしめるだけです。

完成。
チェーンの両端に輪っかが付いて、あとは駅のスタンプ設置台につなぎとめられるというわけです。

いやはや、今回勉強になったのは、専門の道具は超すごいということですねー。
工夫だけではどうにもならんこともあるものだなと。
やはりプロは、もともとの力量の上にプロの道具も持っているから、われわれ素人からすると雲の上の存在だとあらためて思い知らされました。
でも、工作っておもしろいなと。( ´∀`)