【3M/ミーティングソリューション】ポスト・イットを使った、効率的で楽しく実のある会議をする方法。

最後に発表

あなたの職場は会議が多いですか?そうでもないですか?

実はわたくし、前職で商社にいたときも、つばめやに来てからも、そんなに会議は多くなく、したがって会議を仕切らなければならない状況も、そんなになかったんですね。ですから、ファシリテーションという言葉に、いまいちピンと来るものがないまま、この歳になってしまいました。

いや、もちろん会議ゼロではありませんので、「こんなもんかな。」というくらいの気持ちで臨んでいましたが、アイデアがザクザクと出て、テキパキと判断して、即実行!みたいな爽快な会議には、まだ一度も遭遇したことがありません。

まぁ、従来型の会議というものは、みんなで部屋にこもって、しゃべっているのはまとめ役の人だけで、上司や先輩の手前、言いたいことも自由に言えず、ダラダラと時間だけが過ぎていく、、、そんなパターンも多いかもしれませんね。

アイデアを形に

実は先日、「会議・ワークショップをサポートするポスト・イット製品の使いこなし方」のワークショップが3Mさんで開かれましてね、わたくし会議はあまりないものの、ワークショップは自分でもよく開催しますので、興味津々で受講させていただいたのでした。

3M太田先生

先生は太田さんです。きっと3Mの生き字引のような方なのだと思います。お話の端々から、ものすごい3M愛を感じます。

ジャズがお好きで、ワークの間ずっとモダンジャズが流れていました。かなり好みが似ているに違いない。(だってほとんどが持ってるCDだったんだもん。)

ミーティングソリューション

今回のテーマはこちら。ミーティングソリューションという、あたらしく、というかあらためて3Mさんが提唱する会議のやり方です。

もちろん、各種3M製品を使っていただくことが背景にはありますが、それを差し引いても余りある提案だと思いました。それは、時代の流れとして今後は、

どんな企業も知的創造活動を本格化させるべきであり、
これまでの「文具は経費の事務用品」「個人の好みで買うもの」から、
「知的創造活動のために、積極的な投資の対象へ」

というヴィジョンに、個人的にすごく共鳴したからです。

これからどんどん人口が減っていく日本。もうアイデアや観光で食っていくしかないわけです。アイデアの出ない会社は、どんどん落ちていくのは、もう間違いないことでしょう。誰もが薄々気付いてて、いやきっとよ~くわかっているはずなんですけれども、怖くて目をそらしている、そんな状況ではないでしょうか?

3Mミーティングソリューション

非常によくできたテキストをいただきました。いろんな局面で使えるいろんな方法が解説されています。

実はこのテキスト、PDFで全ページ公開されています。

>>ミーティングソリューション

(真ん中より少し下の「ミーティングメソッド」についてより詳しく知りたい方はこちら、のボタンをクリック)

これスマホなどに取り込んでおけば、あとはポスト・イットさえあればいつでもどこでも名ファシリテーター!というわけですね。

ミーティング物資は豊富に

さて、今回のワークショップでは、ここに掲載されている手法を駆け足で全部試すというもの。

会議はお菓子や飲み物、ポスト・イットなどの文具はたっぷりと用意するのがコツ!

アイスブレイクの似顔絵

最初は、アイスブレイクということで、同じテーブルのみなさんの似顔絵を描き合うというのから。

たいてい上手く描けないものです。それでお互い笑っちゃうのですが、会議の前に自然に笑う、これが大事なんですね。緊張している頭がゆるゆるとなります。特に知らない人とのミーティングでは非常に有効だと思われます。

実はこの翌日、文具の朝活で参加者みんなで似顔絵を壁に描きあったら、もう大爆笑で。早速効果を目の当たりにしましたです。

高木の顔

わたくしはこんな印象でしたか。笑っててひとまずよかった。ありがとうございます。

どんな人か妄想

その後、自分が最近気になることを発表し合い、「この人の悩みをみんなで解決しよう」ということでテーブルごとのテーマを決めます。その流れで、「この人はどんな人なのか?」をみんなで妄想・設定してみました。その人の問題を解決する上で、どういう背景、性格を持っているのかなどを共有する感じでしょうか。共感マップというそうです。

さて、アイスブレイクを経て本題です。(簡単に書きますので、ご興味ある方は上で紹介しましたPDFをご覧ください。)

まずはブレインライティング。これは個人的に一番刺さったかも。

一般的なブレインストーミング(ブレスト)は活発で発言力のある人がどうしても主役になりがちであるのに対し、この「書く」方法は、日本人やドイツ人など、比較的落ち着いた国民性の人種に合っているそうです。

とにかく出ますね。出すしかないというか。時間制限でビシビシいきますので、アドレナリンがジュンジュワーっと出てくるのを感じます。おもしろい。これ使えるわ。

その次に親和図法。これはあの有名なKJ法の簡易版のような位置づけです。

KJ法をふせんで

それを、みんなで壁に貼って、少し離れたところから俯瞰しながらぺたぺた貼ったり剥がしたりというのが重要。会議は立ってやろうというのも今回のテーマのひとつでした。

普通の会議のように、固定された資料が配られて、それをいくら眺めていても、脳の活性化は起こりません。

会議では選択と決定も大切ですね。次のバタフライテストでは、出たアイデアをみんなで一斉にシールを貼って評価。選択のヒントにします。それをマトリクスに貼り直すのが、ペイオフマトリクスです。

最後に発表

ポジショニングマップもおもしろかったです。例えば「個人↔法人」「メンタル↔フィジカル」など、関連しそうな軸の候補をいくつも出して、そこから選んだ2軸をマトリクスにして、出ているアイデアを貼っていきます。

すると、どこかあまり埋まらないマスが出てきます。埋まっているマスはみんなで同じようなことを考えていた(発想の偏り)わけなので、逆に埋まらなかった部分は画期的なアイデアが生まれる場所になり得る、もしかするとイノベーションの巣である可能性が!

これはドキドキしますよね。イノベーションなんて、そう簡単に降りてこないものだと思っていたのが、もしかして手の届くところにあるのかもしれないのです。この「見える化」にワクワクせざるを得ません。

最後は、あらためましてのブレインストーミングでした。発言して誰かが書記するのではなく、誰にも気兼ねせずに自分で書いてどんどん貼っていくわけです。メンバーごとにポスト・イットの色を違えて、どれだけ出したかちょっと競ってもいいかもしれません。

ポスト・イットのアプリ

会議・ワークショップ後の整理~共有には、アプリも有効です。日本語化はまだされていないのですが、さすがに巨大企業3Mさんの作るものは性能がハンパないです。

>>Post-it Plus Appについて (AppBankによる解説)

ひとりブレスト、ひとりミーティングにも使えそうです。最近わたくし、本を広げるスペースがないときは、電車の中でiPhoneで動画の編集してたりするんですが、こういうのに充ててもいいですね。

いやいや、いろんな意味で目からウロコのワークショップでした。太田先生、スタッフのみなさま、ありがとうございました。(太田さんのお話が、3M商品の大技~小技満載で、本当におもしろかったです。ホント3M愛です。)

ご興味ある方は、ぜひテキストを入手して、知的創造活動に活用していただければと思います。

>>ミーティングソリューション

(真ん中より少し下の「ミーティングメソッド」についてより詳しく知りたい方はこちら、のボタンをクリック)

 

※文中のKJ法に関してはこちらを参考になさってください。発想法の基礎ですね。

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