初めての坐骨神経痛の痛さに・・・
35歳の夏に、初めて坐骨神経痛になりました。わたしの場合は右のお尻の部分が痛くなる症例でしたが、要は坐骨神経が通っている部分が何らかの原因で圧迫などされて、痛くなるということですので、痛い部分は人によってお尻から足にかけて、いろいろのようです。
最初は、1ヶ月に1回くらい、なーんか痛いな・・・くらいで、2〜3日で治るほどでしたので、これが坐骨神経痛なのかもわかりませんでした。第一、自分が「神経痛になる」という意識なんて、全くありませんでしたから。
しかし、その周期が短くなってきたのです。おかしいなと思っているうちに、とうとう慢性的な痛みになってしまいました。痛くてイスに座れないのです。これでは仕事になりません・・・
知り合いに紹介してもらった治療院に行ってみた
これは普通の外科では無理だなと直感しましたので、いわゆる整体系の治療がいいと思い、知り合いにいろいろ聞きました。十字式など、複数の候補が出ましたが、とりあえず会社に近い、しかも評判のいい治療院に行ってみました。
ご自身も昔体のことで苦労された経験から、整体を独学でマスターされた、いい先生で、熱心に治療していただいたのですが、2回行っても全然良くならず、しかも痛さが増して来ましたので、ちょっと焦って他も探してみることにしました。
そこで灯台下暗しです。自宅最寄の駅に、無痛バランス療法の治療院があったのを思い出しました。実は、うちの奥様が産後に腰痛で通って、良くなったという実績があるのです。なんで先に思い出さなかったんだろう。
無痛バランス療法を体験
ということで、無痛バランス療法の先生に診ていただくことになりました。予約制で、1回15分ほど。費用は5,000円です。保険が効かないのが文字通り「痛い」ところですが、そこは神にもすがる思いです。この坐骨神経痛を治してくれるのでしたら、いくらでも払う!そんな気持ちでした。
さて、治療が始まりました。一般的な整体の延長というか、そのようなものかなと思っていましたので、ちょっとその治療方法は驚きでした。
揉むとか伸ばすとか押すとか、そういうこと、一切ありません。もちろん無痛というくらいですから、痛いことは一切しません。自分の坐骨神経痛が痛いだけです。(笑)何をされたかというと、「触られてた」というくらいの感覚です。最初はびっくりしましたよ。だって、ゆっくり触られてただけで5,000円はらうんですからね。
しかし、2回目に行くとき(1週間後)には、もう効果は出始めていました。あの痛くてたまらなかった坐骨神経痛が、治り始めていたのです。
無痛バランス療法とは?
触っていただけと思っていたあの治療法は、いったい何をしていたのか?2回目に行ったときに先生に聞きました。「どうして治って来たんでしょうか?すごい不思議な感じなんです。」と。
すると先生はおもむろに語り始めました。
「うちは体のバランス(ゆがみ)を治していきます。人間の体は筋肉や骨格が左右対称に出来ていますが、手の使い方は利き手中心に偏り、足も上に組みやすい側、横座りのしやすい側、重心のかけやすい側などの癖を持っています。この日常生活の癖が体のバランスを崩し、痛みや不調の原因を作るんです。」
「無痛バランス療法では、この崩れたバランスを左右対称に復元させ、背骨や骨盤をまっすぐに修正することにより、痛みや不調の根本的な原因を解消することを目的とした治療を行っています。」
どんな疾病や疲労、老化、硬化、ストレス、さまざまな痛みや失調症など、人が健康でなくなったとき、その共通点はズバリ、
・姿勢が悪くなる
・左右対称でなくなる
だそうです。確かに、病人でスラっとした姿勢を 維持している人はいないし、逆に背筋が伸びて姿勢がいい人は年を取っても若さを保っていて元気ですよね。
バランス療法は解剖学に基づく施術
バランス療法の施術は、すべて解剖学にのっとっています。筋肉と神経を本来の形・働きに戻すための調整をするという理念です。家が傾いていたらおかしくなるのといっしょで、体が曲がっているから真っすぐに直す、ということなのだそうです。
「目で見てわかるゆがみ、動かしてみないとわからないゆがみ、いろいろありますが、体の構造上無理のない形に戻していくんです。」
わたしも、最初に行ったときは、全然左右対称じゃなくて(見せてくれる)、いかに歪んでいたか、よくわかりましたねー。触ったり曲げたりしてるだけに感じたあの治療は、正常な骨格、筋肉に戻すための手順だったのです。
いわゆるマッサージ系とは、まったく違うということですね。
無痛バランス療法の注意
わたしもちょっとその傾向はありましたが、治療後は症状が和らぎ、痛みが取れ、軽くなるだけではありません。体の形(バランス)がガラリと変わるため、新しい体に違和感を覚えることがよくあります。
だるくなったり、眠気や疲労感、場合によっては余計に痛くなったり風邪を引いてしまったりすることもあります。
そんなときは、ゆっくり休んで安静にすることです。治療・調整を続けるうちに起こらなくなっていきます。一種の好転反応ですね。もちろん、あまりにひどい時には、先生に言えば微調整してくれます。
わたしの場合は、次の日は少しギクシャクして、痛い感じはありました。でも、その次の日には全然楽になりました。本当に不思議な治療体験でした。
無痛バランス療法の先生に禁止されたこと
体を揉む、叩く、さする、ひねる、間接を鳴らす、足を組む、などの癖がある人は止めましょう。治療の意味がなくなります。特に痛いところは絶対に自己流でいじらないようにしましょう。
ひざ痛、神経痛、しびれなどのある人は、風呂に入ると無意識に痛いところを揉んだりさすったりしてしまいますので注意。自己流は間違いなく体のバランスは崩れてしまいます。
以下のものは、バランス療法的にはNGです。
・マッサージチェア ・金魚運動器具 ・磁気治療系(貼るもの、ネックレス、ブレスレットなど) ・コルセット ・健康サンダル ・足ツボマッサージ(リフレクソロジー) ・高電位治療器(ヘルストロンなど) ・指圧マッサージ ・カイロ整体 ・針灸 ・ストレッチ体操などなど
あら、世の中の健康系、ほとんどダメですね。(笑)もちろん、これらを全否定するわけではありませんが、解剖学的なアプローチをするバランス療法としては、こうしたものは体の歪みを生み出す可能性があるということです。
坐骨神経痛が治った!
3回目に行く頃から、すごい楽になって、このバランス療法のすごさがわかったんですが、結局ちゃんと正常なバランスに戻らないと意味がないので、10回ほど通ったでしょうか。最初の5回は毎週通い、その後徐々に間隔を空けていきました。
先生に、もう大丈夫そうですねと言われたので、「何か自分で普段から出来る体操とかあったら教えてください」と言ったら、「だから、自分でやっちゃダメですってば!」と。(笑)
「自分で出来る最良のメンテナンスは、歩くことです。歩くことが、一番人間的にバランスの取れた状態なので、これが一番いいですよ。」
なるほど!ということで、それから一駅前で降りて歩くようになり、最近では早朝にジョギングをするくらいの健康人間になってしまいました。世の中にはいろいろな治療法があり、そしていろいろな体質があります。無痛バランス療法が一番とはあえて言いませんが、わたしの体験から、また解剖学から来る理論的にも、素晴らしいと思いましたので今回記事を書かせていただきました。
近くによい先生がいない場合は、こういった通信指導もあります。